青春×ＳＦ『ほしのこえ』あらすじ・キャスト【新海誠主演】

• 2016年11月24日
• • アニメ

近未来ＳＦストーリーである今作でも、少年少女の気持ちの在り方は変わらないのでしょうか。 「ほしのこえ」は21世紀中盤の人類が宇宙の果てに向かって飛び立つ世界で、何光年も離れてしまった男女が携帯電話のメールという細い糸を頼りにしてつながる暖かさともどかしさに満ちた作品です。

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 短編アニメーション作家として活動してきた新海誠が贈る初の劇場公開作品である「ほしのこえ」は、新海誠自身が監督、脚本、演出、作画、美術、編集を自身で行った濃密な25分です。また、オリジナル版では新海誠自身が男性主人公である寺尾昇を演じるなど、新海誠の万能性が伺える作品です。 スリムなロボットによる新時代ロボットアニメ調の独特でスタイリッシュな世界観も必見です。 この「ほしのこえ」は第1回新世紀東京国際アニメフェア21公募部門で優秀賞、第7回アニメーション神戸、第6回文化庁メディア芸術祭 デジタルアート部門特別賞、第34回星雲賞 メディア部門、第8回AMD AWARD BestDirector賞など数多くの賞を獲得した力作でもあります。 同時に複数のメディアに派生して展開しており、それぞれ登場人物やストーリーに差異が生まれていますので、それぞれを追うのも楽しみの一つではあります。  

『ほしのこえ』あらすじ

出典：http://micchii.blog4.fc2.com

「ほしのこえ」の舞台は人類がもっと遠くの宇宙に進出した近未来です。 2039年、火星に進出したＮＡＳＡの調査隊は火星のタルシス台地でタルシアン、という突然現れたタルシアンという地球外知的生命体に全滅させられます。それから持ち帰ったタルシアンの技術をもとにタルシアンに対抗しようと図る人類は国連宇宙軍のタルシアン調査隊を組織します。 2046年、剣道部の部員どうしであった長峰美加子と寺尾昇は密かにお互いのことを意識していましたが、美加子がタルシアン調査隊に入隊することで彼らの距離は物理的に開いてしまいます。ですが、携帯電話のメールだけでつながっている関係が続きます。 美加子が宇宙に飛び立つと、メールが行き来するのに時間がかかるようになります。一光年先に美加子が到達すると片道1年メールが届くようになります。 そして、さらに宇宙の果てに飛ぶこと地球から8.6光年、アガルタについた美加子は昇に届くあてもない片道8.6年かかるメールを送ります。8.6年未来の彼に向けて、タルシアンの軍隊に囲まれながらも捨て身の戦いを始めます。 地球と宇宙に引き裂かれた男女は、光さえ片道数年もかかるような遠い距離の果てに何を感じるのでしょう。  

最新作情報

劇場アニメ作品としては第一作であった「ほしのこえ」から14年の時を超え、新海誠監督作品「君の名は。」が2016年公開されました。 「ほしのこえ」は約25分の作品でしたが、新海誠監督のもとにたくさんの才能が集結し、制作委員会方式を初めてとって改めて作られた長編アニメは2016年現在、ビックヒットを飛ばしています。 今作も主人公は「ほしのこえ」よろしく十代の少年少女でした。現代を舞台に不思議が巻き起こり、そして少年少女の世界は交差します。とても不思議で、少し切ない新海ワールドをご賞味ください。  

『ほしのこえ』キャスト

出典：http://jin115.com

寺尾昇 - オリジナル版（声）/新海誠

出典：http://img.animate.tv  

この作品にはオリジナル版と声優版があり、オリジナル版では男性主人公である寺尾昇は監督である新海誠さん本人が声を当てています。 対して、声優版では鈴木千尋さんが爽やかに寺尾昇を演じています。 新海誠さんは自主製作で監督、脚本、演出、作画、美術、編集を兼務しながらデジタルアニメーションを作成し、オリジナル版では自身が声優を務めました。思春期の少年のリアルな息遣いが伝わってくるという、監督の素人ならではで背伸びをしない演技が繊細で作者の呼吸を感じる「ほしのこえ」の映像と重なって寺尾昇は血の通ったキャラクターに仕上がっていました。 彼が声優として声を当てたのは後にも先にも「ほしのこえ」だけですので、ある意味レアな作品かもしれません。ファンの方は、彼の多才さに夢中になるのではないでしょうか。  

長峰美加子- オリジナル版（声）/篠原美香

出典：https://i.ytimg.com

ヒロインである長峰美加子はオリジナル版では篠原美香さんが、声優版では武藤寿美さんが演じています。宇宙船であるリテシア艦のオペレーターはオーストラリア連邦パース出身のシンガーソングライター、ナレーターのドナ・バーク氏が務めました。 「ほしのこえ」当時、デビューして5年目の鈴木千尋さんは十代の男子が突然置かれた美加子を待つだけの日々に感じた葛藤ともどかしさを、彼のその爽やかな声で演じています。普段は爽やかなキャラクターや冷徹なキャラクターまで幅の広い演技をすることのできる声優さんですが、美加子の後を追って国連軍に入るなど要所で芯の強さを見せる昇にぴったりの、実力派声優さんです。 オリジナル版も声優版もそれぞれ異なった味を持っているので、それぞれ楽しんでみるのも面白いです。  

主題歌

主題歌：「THROUGH THE YEARS AND FAR AWAY(HELLO, LITTLE STAR)」 作曲：天門 作詞：K. JUNO 唄：Low(みずさわゆうき)